デザートは「別腹」の真実
「別腹」は本当か?
フランス料理のフルコースを腹一杯堪能した後に、デザートのスイーツが出てきます。
まだ小学生の姪っ子が、「デザートは別腹」とのたもうた。
もう食べるのはやめなさいと言われると、それは「別腹」だから大丈夫と切り返す。
確かに、腹いっぱい食べた後で、自分の好きなスイーツが出てくると、腹いっぱいのはずが「別腹」にすんなり収まってしまう。
小学生まで知っている「別腹」が、果たして本当なのかどうか、考えてみましょう。
「空腹」とは脳の状態
腹が空っぽのことを「空腹」といいます。
ところが実は、「空腹」とは、腹の状態である以上に、脳の状態であるのです。
体内のエネルギーが不足してくると、脳の摂食中枢が働いて食欲が生じます。
その状態が「空腹」なのです。
「空腹」を感じて食物を摂り、胃が満たされてくると、今度は脳の満腹中枢が働いて食欲を押さえます。それを「満腹」と感じるのです。
つまり、「空腹」か「満腹」かは、胃が決めるのではなく、脳が決めているのです。
満腹状態で好きなものを目にすると
一応「満腹」状態になったところで、目の前に自分の大好きなスイーツが現れると、脳の前頭葉が働いて、満腹中枢から摂食中枢に切り替えられます。スイッチが切り替わるのです。
こうして再び食欲が刺激され、「満腹」だったはずにも関わらず、そのスイーツを平らげてしまうのです。
「別腹ホルモン」が分泌されて
物理的に、胃の中がいっぱいになったとしても、まだ好きな食べ物を食べることができるという秘密のホルモンが存在します。
自分の好きな食べ物を目にすると、脳の中枢神経から「オレオキシン」というホルモンが分泌されます。
このオレオキシンこそ、「別腹ホルモン」と称すべきホルモンであり、これが胃を刺激して働かせ、先に食べたものを小腸へと送り出します。つまり「別腹」のスペースを本当に作り出すのです。
「別腹ホルモン」オレオキシン!
何という有難い仕組みでしょうか。グルメの皆さん、オレオキシンに乾杯をささげましょう。
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