ことわざ「枕を高くして寝る」の語源・由来・意味

花咲か話

「枕を高くして寝る」ということわざがありますが、その語源(由来)と意味をご存じでしょうか。
枕を高くして寝るの語源・由来・意味
この言葉は、中国の『戦国策』や『史記』に出て来る言葉で、遊説家の張儀が魏王に対して秦と同盟を結ぶように説得する際に使ったことばです。
戦国時代は、敵がいつ襲来するか分からないので、地面に耳を付けて遠くからの音が聞こえるようにして寝ることが多かったとか。
戦後20数年の長きに亘って、終戦を知らずにグアム島のジャングルで過ごした横井庄一さんや、フィリピン・ルバング島のジャングルで過ごした小野田寛郎さんも、寝る際には敵の襲来に備えて、遠くからの襲撃に備えて大地近くに耳をおいて寝ていたとか。
どれほどのご苦労であったか、想像することもできませんね。

そういう訳で、「枕を高くして寝る」とは、敵の襲来を恐れる必要がないので、高い枕で安心して眠ることができるという意味になります。
『史記』には、「楚韓の患い無くんば、則ち大王枕を高くして臥し、国必ず憂い無からん(楚と韓の両国から攻撃される心配が無ければ、大王は枕を高くして眠ることができ、国には憂患が無くなるでしょう)」とあります。
しかし、時代劇などで、高い枕が出ることがありますが、あれは余りに高すぎるのではないでしょうか。
語源(由来)を考えると、地面に近く耳を置く必要がないというのは分かりますが、高すぎるとまた安眠の妨げになるかも知れませんね。
低い枕でも安心して眠れるという平和な時代に住んでいることに感謝すべきでしょう。